不妊とストレス
不妊というのは、なった人にしからわからない辛さがあるものです。不妊に悩む人の多くは、「自分が不妊になるとは思いもしなかった」と言います。結婚していざ子どもが欲しいと思った時に、予想していたようにスムーズに妊娠しないことに焦りを感じ始めるのです。最近は晩婚化が進んだり、共働きの夫婦が増えたりしていることから、そもそも妊娠したいと思う年齢が昔よりも高くなっています。35歳を過ぎると高齢出産と言われますが、そもそも結婚自体が30歳を過ぎてから行う人も多いですし、結婚してしばらく二人で過ごしてから子どもを、というプランを持っていたりすると、妊娠したいと思った時にはすでに35歳目前という夫婦も珍しくありません。そこですぐに妊娠すれば問題ないのですが1年たっても妊娠しなかったりすると、だんだん焦りを感じ始め、それまでなんともなかった「お子さんはまだ?」という周囲の声掛けにプレッシャーを感じるようになるのです。毎月月経が来るたびにガッカリしたり、幸せそうな妊婦さんや小さな子供を見るたびに憂鬱になったりする気持ちは、誰にでも気軽に口に出せるものではありません。まして、不妊治療で感じるストレスや体の痛み、夫婦のデリケートな問題、金銭的な負担などは、学生時代の友人や近所の友達には話しにくく、心に重くのしかかってくることになります。明るく振る舞っていても、ストレスで辛い思いをしている人は少なくありませんから、安易に子どもについての問いかけをするのは避けるべきです。こうしたストレスは妊娠を妨げるもので、不妊においては悪循環をもたらします。不妊治療を頑張っている間はストレスを感じていたけれど、ちょっと休憩のつもりで妊娠のことを考えなくなったら自然に妊娠したという人も少なくありませんから、ストレスを解消することは大切です。趣味の時間を持ったり、たまには旅行に行くなどして、ストレスを溜めこまないようにしましょう。同じ悩みを持つ人たちの掲示板やSNSを利用するのも良い方法です。周囲の人も、もちろん腫れ物に触るような態度はいけませんが、その件でストレスを感じさせないように気を配りながら自然に接するようにしましょう。 |